スタジオSeriでは毎月第3日曜日の朝、「モーニングSeri」を開催して広く緩く学びの場を提供しています。
2020年1月19日、第9回モーニングSeriの講師は、弁護士 徳田隆裕さんでした。
私たちは、まず普通の人は弁護士さんにお世話になることがないでしょうね。あったら困るという感じでしょうか。
でも、私は離婚の時、弁護士さんに助けてもらえて本当にありがたかったです。
費用はかかりましたが、自分ではどうにもできないことをうまく解決してもらえたので、命の恩人のように思いました。
何かあった時に、誰に相談すればいいか、わからずオロオロするより、何もないときに落ち着いてどういう場合にどこへどんなふうに相談すればいいか、わかっておくと安心です。
徳田さんは、そんなド素人の私たちでもわかるように易しい言葉で説明してくださいました。
事後アンケートでも「今まで弁護士って遠い存在で難しい人と思っていたけど、わかりやすくてすごくためになった」という声ばかりでした。
簡単にどんな内容だったか、まとめておきます。
弁護士さんに相談するトラブルって
弁護士さんに相談するトラブルと言えば、離婚をはじめとして相続・交通事故・労働問題などいろいろあります。
徳田さんの専門分野は、働く人の労働条件を守る労働問題ですが、他のことも全般扱っておられます。
離婚の問題
まずは、みんなの意識が高い男女の問題から。
離婚については、男女は脳の作りが違うため、結婚生活を継続して一緒にやっていくのは本来難しく、現在では1/3が離婚に至っています。
特に、子供が生まれてから夫婦間で意思疎通がうまくいかなくなるのは、どこの家庭でもあること。
これは、女性が本能的に子供を守るために強くなることや、身体的疲労が大きくイライラしてしまうことも原因でしょう。
そういう時、男性は問題解決をしようと考えるのに対して、女性は共感を求めていて、それを男性が理解しないというあたりは参加した女性陣はみんなうんうん頷いていました。
弁護士さんにお世話になるのは、それが限界を超えて離婚したいと思った時ですね。
離婚の原因の一番は「性格の不一致」ですが、それだけでは家庭裁判所ではなかなか認められないようです。
子供の親権や養育費の問題を考えても、早めに弁護士さんに相談した方が対策を一緒に考えてもらえて心強そうです。
相続の問題
お金があってもなくても相続の問題は発生するようです。
売れないような場所に土地があり、預金はない場合、分けられない資産を分け合わなければなりません。
日頃から良い関係であれば問題ないのですが、兄弟姉妹間でこじれると大変です。
遺言を残すことも必要ですね。
ただ遺言があっても法定相続人が遺留分を主張したら、それには対応しないといけないそうです。
交通事故の問題
任意保険で、ぜひ「弁護士費用特約」をつけたらいいですよとのことでした。
保険料が5000円くらいアップしますが、弁護士さんに対応してもらう費用が、法律相談料10万円、着手金と成功報酬300万円まで保険でまかなわれます。
現状では、保険会社に言われるまま、泣き寝入りすることも多いと聞きます。
プロの弁護士さんが間に入ってくれると金額が随分変わってくるようですよ。
絶対オススメとのことですから、まだ弁護士特約をつけてない人は、次の更新の時、ぜひつけておきましょう。
「等級が下がらない」というのも大事なポイント。
労働の問題
働き方改革で残業時間を減らさなければならなくなったはずなのに、現状は一体どうなっているのでしょう。
過労死の限界である月100時間を超えると罰則規定という点について、労働者の味方である徳田さんは100時間という数字を基準にするのではなくもっと少なくすべきと力説。
今、話題のパワハラについても、証拠がないと立証できないので、録音しておくようにとのことでした。周りの人たちは会社からの圧力で証人になってくれない場合もあると言われるとその通りだなぁと思いました。
弁護士さんに相談するタイミング
弁護士さんに相談するタイミングは、実に迷うところですが、結論から言えば「早ければ早いほど良い」ようです。
自分たちで対処したが、紛争が解決せず、「末期症状」になってから相談されても難しいとのこと。
早めに相談してくれたら、打つ手がたくさんあったのにと残念なことが多いそうです。
逆に言えば、風邪かな?と思ったときに、かかりつけ医に行くイメージで、早く相談したら「打つ手は無限になる」そうですよ。
とにかく「揉めそう」と思ったら、すぐ相談した方が良さそうです。
弁護士さんの相談費用はいくら?
弁護士さんって頼りになることは十分わかるのですが、遠い存在に感じてしまう原因として「相談費用が高いんじゃないか」という気持ちがあると思います。
市役所などで「無料相談」というのも行われているそうです。
直接、弁護士事務所などで相談するときは、30分5000円(税別)だそうです。
意外と安いですね。
その後、本格的に依頼するときは、着手金と報酬金の2段階で支払いをします。
着手金は、経済的利益が300万円までは8%、300万円から3000万円までは5%+9万円(税別)
報酬金は、経済的利益が300万円までは16%、300万円から3000万円までは10%+18万円(税別)
つまり、着手金と報酬金を合わせると、
100万円回収できた場合、24万円を弁護士さんに支払います。
1000万円回収できた場合、150万円+27万円=177万円を弁護士さんに支払います。
弁護士さんは、先に調停や裁判でどんな結果になるか、見通しを話してくれるので、それを聞いて、どうするか考えても良いですね。
とにかく法律の前では素人は太刀打ちできません。
自分ができないことを代わりにやってもらえるわけですから、それなりに費用がかかるのは止むを得ないことですね。
弁護士さんってちゃんと落とし所がわかっていて、最初、相手に大きな金額を提示して、徐々に折り合いをつけて妥協点を見つけていくのが上手です。
揉めに揉めて心の傷が深くなるくらいなら、お金で解決してくれる人に頼るのも一つの手です。
弁護士をどうやって探す?
私たちは今回、徳田さんという優秀な弁護士さんと知り合いになることができ、もし何かあったら、まず徳田さんに相談してみればよいのですが、普通は全く知り合いがいないという人がほとんどだと思います。
そんな場合は、ネットで「地域」「弁護士」「離婚」というようなキーワードを入れて検索すると該当する弁護士さんが出てきます。
そこから選べば良いとのことですが、やっぱりどんな人なのかなというのが気になりますよね。
親身になって考えてくれる人か、話しやすいか、自分の気持ちに寄り添ってくれるか、そのあたりも重要です。
徳田さんは最近、奥様の影響で子育ての大変さも認識してきたようです。
仕事バリバリだけでなく、優しいパパの一面も見え隠れしていい感じで、応援したくなります。
そんな徳田さんのブログには、難しい労働問題の隙間に時々、こんなご家族の話題もありますよ。
来月のモーニングSeriは
来月2月16日のモーニングSeriの講師は、嗅覚反応分析士・栄養コンシェルジュの井田瑞恵さんです。
「香りの好みから、今の自分の状態を知ろう」というテーマでお話していただきます。
アロマの香りの好みから、体の状態を読み解くことができます。自分の行動の癖を知り、必要な栄養を選択して、不調を整えていきましょう。
栄養コンシェルジュとは、食品の栄養と身体に必要な栄養をその人に合わせて指導、カウンセリングする資格です。
自分がどんな食品を摂っていて、栄養がどれだけ偏っているかを知り、正しい食品の選択ができるようにアドバイスしていただけると思います。
お楽しみに。
遠方の方には、来月開催後、またレポートしますので、そちらを読んでいただけると嬉しいです。
金沢市諸江町上丁452-1
076-256-1079
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