人は、3000円の使い方で人生が決まる。
3000円くらいの少額のお金で買うもの、選ぶもの、することが、結局、人生を形作っていく。
主人公の美帆が、3000円の節約セミナーを受けて、家族のお金の貯め方・使い方を参考にいろいろ考える展開がリアルで、とても参考になります。

3000円の使い方
主人公の美帆は、ひとり暮らしを始めてずっとカップに直接ティーバックで紅茶を入れていたけど、ガラスのボットを買いたいなと思ったところから話が始まります。
姉の真帆は、少しずつお金を貯めて買った琺瑯のボットを大事に使っている。
お母さんは、友達からのプレゼントの北欧ブランドのティーボット。
おばあちゃんは、高価な青と白のロイヤルコペンハーゲンのティーボットを長年使っている。
美穂は、自分が今買おうとしている3000円のガラスのティーボット・・これが本当に自分に相応しいものなのか??と、ふと思ってしまったのでした。
貯金額
お年玉でもらった3000円でマックに数回行き、残りは本を買っていた美帆。
お気に入りの財布を買って、ずっと大事に使っている姉の真帆。
結婚して子どもが1人、専業主婦の真帆は、旦那さんの給料が少ないながらも1年に100万円ずつ貯めて、今、貯金額は600万円。
美帆はひとり暮らしでの家賃もあるので、貯金は30万円ほどしかない。
お母さんは、かつては800万円ほど貯金があったが真帆と美帆の学費で500万円が消え、真帆の結婚式で(本人たちで出すと言っていたが)100万円使ってしまい、その後、親の葬式代や自身の入院費用・・・結局、100万円しか残っていなかった。
おばあちゃんが一番お金を持っていて、1000万円の貯金がある。
でも、今後、介護施設に入ることが必要になったり、家を介護ように改築したりすることになったら使うつもりのお金で取り崩すのは不安・・・。
8×12は魔法の数字セミナー
美帆が3000円で受けた節約セミナーの内容は、
毎月8万円ずつ+ボーナス時に2万円ずつ積み立てをすれば、1年で100万円貯められる。
今30歳だったら、60歳までに3000万円。
3%の複利で運用すれば、4900万円になる。
もし、20歳なら60歳までに4000万円だから、%の複利で運用すれば、7740万円になる。
というもの。
へぇ〜と声が出るものの、実際には月に8万円なんてムリって思ってしまいますよね。
美帆だけじゃなく、そのセミナーを受けていた全員がため息をつくなか、講師の先生は、「ムリ」って思った人も、これから「8万円」を意識して貯め始めることになるから、大丈夫と言うのです。
毎月のお金を使い切って生活していた美帆も、初めて自分も大きな金額を貯められるかもと思ったはずです。
実際、おばあちゃんは1000万円という大金をもって、自分の老後をどう生きていこうかと考えているのを見ているわけですから。
老後の資金
「あの世に持っていけないから使いましょう」VS「お金がどれだけあっても不安だから節約しよう」
余命がどれだけか、わかればちゃんと計算して使えるのにね。
老後の資金準備はホント難しい。
たとえ、美帆のおばあちゃんのように1000万円の貯金があったとしても、それがだんだん少なくなっていくのは、73歳の段階ではやっぱり不安。
70代はまだ十分動けるから、友達とランチに行ったり、旅行にも行ける。
そのために洋服や靴を新調したりするお金もかかる。
そんなお金も節約して我慢ばかりしていたら、一体なんのために生きているのか、わからなくなってしまう。
そんなふうに考えて、結局、美帆のおばあちゃんは、最終的に近所の商店街で和菓子屋さんの店番のアルバイトをすることに。
月に数万円のお金が入ることで、経済的にも心にもゆとりができて、とても良かったみたい。
息子である美帆のお父さんは、そんな年になってまだ働くのはみっともないと反対したけれどね。
私は、基本的に働ける間は無理のない範囲でずっと働くのがいいと思う。
奨学金の返済
美帆の結婚予定の相手が奨学金の返済をしないといけないという問題もあった。
毎月12万円も借りていたようで、学生時代は無利子だけど、卒業後は3%の利子がかかるとのこと。
その額500万円あまり。
利子を20年かけて返していくとすると700万円にも膨れ上がってしまうようです。
奨学金って、結局、将来の借金なんですよね。
このお話では、おばあちゃんからお金を借りて一括返済をしてしまうことに。
そして、おばあちゃんに1%の利子で返していくという形でおさまります。
さいごに
お金は絶対ないよりあったほうがいいですよね。
家族が困ったとき、助けることができます。
お金で解決できること、多いです。
とにかく当面3ヶ月分の生活費を通帳に貯めておき、あとはできるだけ投資に回して老後資金を貯めるのが安心です。
若い時は苦労すればいいと思います。
見えを張らず、自分が本当に欲しいものだけ買うようにして無駄遣いをしなければ、きっとお金を貯めることができる。
年をとってしんどい時に、無理して働かなくてもいいように準備しておくのは大事です。
お金の貯め方は、生き方そのものですね。
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