映画も見に行こうと思っているけど、どうしても先に本を読んでおきたかった。
なぜなら、本を映画化している場合、プロデュースする人の考えで切り取られたストーリー展開になるから。
もちろんプロがつくる作品だから、映画もまた素晴らしいものになると思うけど、とにかく隅々まですべてを知っておきたいという気持ちの方が強かった。

もし、自分も20歳の時に「余命10年」と宣告されたら、どうなっていただろうか。
そして、62歳の今、「余命10年」と宣告されたら、どうするだろうか。
「余命10年」の最後の3年間は、ずっと入院で、本当に最後の方になると苦しくて家族にも暴言を吐いてしまうほど。
そうしてしまう自分がまた辛いと感じるだろうから、そうならないように、あらかじめ好きだった人に別れを告げてホッとしている主人公の茉莉(まつり)ちゃん。
私は、たとえ病気でも、前の日まで元気そうに過ごしていて、翌朝、眠るように死んでいた・・というのだったらいいななんて、漠然と思ってしまう。
実際にはそんな甘いものじゃないだろうに。
でも、茉莉ちゃんのように、自分の好きなことを見つけて、病気のことを忘れるくらい一生懸命になれたらいい。
茉莉ちゃんは、宝くじに当たるより低い確率で、現代医療で治療方法が見つかっていない病気になった。
ひとたび発作が起きると咳が止まらなくなり、ベッドの上でもがき苦しみ、集中治療室で酸素マスクをして、身体中をチューブでつながれ、かろうじて生きる。
新薬も試してみるが、どれも効果なく、完治しないまま、退院し、自宅療養。
いつまた発作が起きるか、わからないから、働くことも無理な運動も止められ、食事制限も。
それでも自宅へ帰ることができて、良かった。
やっぱり、ずっと病院から出られないというのは悲しい。
茉莉ちゃんは、何も悪くないのだ。
強いて言えば、おばあちゃんが同じ病気だったということ・・・。
なんで私なの?って、思うよね。
人間って、誰も皆、いつか死ぬんだけど、それがいつなのか、わからないから「死」を考えないようにして生きている。
でも、やり残すことがないように、「死」を頭の隅におきながら過ごすのも大事だと思う。
それにしても、茉莉ちゃんは好きな人に別れを告げてしまうんだよね。
私は、そこはすごく引っかかる。
実は、私の親友も最期、私が会いたいって言ったけど、会ってくれなかった。
親友は看護師さんしてたから、自分の最期がどんな感じになるか、わかっていたんだな。
体調が悪くなると、人に会うのも疲れる。
会いたくないというのも正直な気持ちだと思う。
でも、残される方は、毎日でも会いたい。
ほんの少しの時間でもいいから、一緒に過ごしたい。
もう二度と会えないなら、なおさら、会いたい。
苦しくて、暴言吐くような姿を見せたくないという気持ちはわかる。
しんどくて、誰の顔も見たくないという状態になっているかもしれないのもわかる。
でも、そんな時でも、会いたい。
逆の立場になったことがないから、断言はできないけど、私は、自分がこの世に別れを告げるとき、誰かにそばにいてほしい。
人間、生まれてくる時も死ぬ時も一人って言うけど、生まれてくる時はお母さんと一緒だったし、死ぬ時だってギリギリまで誰かに一緒にいてほしい。
今まで、自分が死ぬ瞬間のことなんて考えたことがなかったけど。
やっぱり、最後にちゃんと「ありがとう」って声に出して伝えてみんなとお別れしたいな。
なかなか人生の最後を考える機会がないし、ちゃんと考えることを避けていたけれど、できれば娘たちとずっと良い関係でいて、最後に静かに笑顔でお別れできたら最高。
これからどんなふうに生きていけばいいか、なんとなく見えてきたような気がします。
映画も楽しみです。
私は今回、この『余命10年』をAmazon Kindle Unlimited 読み放題で読みました。
月980円がとっても安くてお得です。
それなのに、以前はその良さに気がつかず、なんでAmazonから毎月980円引き落としされているんだ?と混乱してしまいました。
→Amazon 980円 引き落としの謎 「無料体験後の解約」を忘れないように気をつけよう【お金は大事】
その後、再度、契約し直して今に至っています。
Amazon Kindle Unlimited読み放題には良い本がたくさんありますよ。
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