ミヒャエル・エンデ作『モモ』自分の時間を奪われないようにしなければ

広告

ミヒャエル・エンデ作『モモ』を読みました。

長い長い本で、飛ばし飛ばし読みたくなるくらいでしたが、途中から「私は、なんでそんなに急いでいるんだろうか」と思えてきました。

そういう「時間」について、深く考えさせられる物語なのです。

最初は、モモという女の子がとてもよく人の話を聴く子で、みんながモモに話を聴いてもらっているうちに、自分が悩んでいることを解決できたり、喧嘩していた二人が笑い合って仲直りしたりするというお話でした。

人の時間を奪って生きる「灰色の男たち」

人の話をしっかり耳を傾けて真剣に聴くって大切だよねと軽く流して読んでいたのですが、その後の展開がすごーく奥深かったのです。

「灰色の男たち」が登場するところからです。

この「灰色の男たち」というのは、人間の時間を手に入れて、その時間を吸って生きている人たちなのです。

「灰色の男たち」は言葉巧みに人間に近づき、真面目に働くことを推奨して、次々と無駄な時間を奪っていきます。

それも「時間貯蓄銀行に口座を開いて、時間を貯蓄しましょう」という呼びかけで。

「時間の無駄遣いをせず、倹約しましょう」と言われると断りにくいですよね。

70歳まで生きるとすると2,207,520,000秒(22億752万秒)の時間を私たちは持っているというのです。

でも、さまざまなことでその時間をいっぱい無駄遣いしてしまっている。

もし、1日2時間の時間を倹約して、時間貯蓄銀行に預けたら20年後には1億512万秒の資本が使えるようになり、さらに利子まで払われると言われ、騙された人たちがみんな自分の時間を預け始めたのです。

その結果、みんな無駄な時間がまったくなくなり、毎日働いても働いても時間が足りない、ずっと忙しく働きまくるという生活になってしまうのです。

「灰色の男たち」は現代にもいるのでは

時間が足りない。

ここにきて、初めて「えっ」と気づきます。

私たちと同じであることに。

銀行にお金を預け、働いて働いて、お金を得るためにクタクタになるまで働いて時間がない。

みんなに平等に与えられた24時間のはずだったのに、どうしてこんなことになってしまったのでしょう。

モモと「灰色の男たち」の対決

モモや子どもたちは、上手に遊びます。

「灰色の男たち」は、自分たちの思い通りにはならないモモを恐れ、モモを孤立させることを企てます。

そして、子どもたちを管理するために「子どもの家」へ入らせます。

「子どもの家」に行かずに遊んでいるような子どもの親が罰せられるように仕向けて。

「子どもの家」では、子どもたちは自由には遊べず、将来役に立つような遊びをさせられます。

これもまた現代の状況と同じようなものです。

そんな時、モモは1匹の亀に導かれ、「時間の国」へたどりつき、そこで「時間の花」を手に入れ、勇気ある行動で「灰色の男たち」をやっつけることができたのです。

その瞬間から、人間たちには再び「時間」が戻り、またみんな元のようにゆっくり過ごすことができるようになったというお話でした。

さいごに

途中からはずっと真剣に読んでしまいました。

「無駄な時間」って何なのでしょう?

泣いたり笑ったり、悩んだり、一緒に遊んだり、歌ったり、踊ったり、寝たり、食べたり、全部必要なこと。

じっとしている時間だって、とっても大事。

寝る時間も惜しんで働いてばかりで、毎日あくせくして一生が終わったら、悲しい。

お金持ちになりたいと言っていたモモの友達ジジは、お金持ちになったけど、モモと再開した時、モモの話を聞く時間さえ与えられていませんでした。

自分のことを一方的に話すばかりで、昔、モモといっぱい話をして楽しかったのに。

「時間」って見えないけど、とっても大切ですよね。

奪われて初めて失ったことに気づくのです。

私たちは生まれてから死ぬまでにそれぞれがたくさんの「時間」を持っています。

その「時間」をどんなふうに使っていくか、自分で決めることができます。

「倹約」するのもいいかもしれないけど、その分を誰かに渡してしまってはいけませんよね。

自分の大事な「時間」が奪われないようにしながら、いつも楽しく過ごしていきましょう。

私も、今まであまりに無造作に「時間」を使ってしまっていたように思うので、ここらで「私の時間」をたっぷり味わいながら生きることにします。

ブログランキングに参加しています。
下のお花を「ぽちっ」と押して、応援していただけると嬉しいです。

にほんブログ村 その他生活ブログへ

あわせて読みたい

広告

この記事を書いた人

さわこ

金沢大学 日本史専攻 卒業。お城の中にあるキャンパスで加賀藩について学び、金沢をこよなく愛する。

スタジオSeriオーナーの目標は、「健康」と「ゆるいミニマリスト」

みんなが、心と身体をリフレッシュして、笑顔で元気になったらいいなと思って、いつもスタジオにお花を飾り、お掃除してます。「汚部屋脱出」のために、整理収納アドバイザー1級、生前整理アドバイザー1級、清掃マイスター1級を取得しました。いらないモノをすべて断捨離して、スッキリ暮らしたいです。ずっと頑張りすぎてきたから、これからの第2の人生は、楽しいことだけやっていきます!