弘兼憲史さんと言えば『課長 島耕作』が有名です。
課長だった島耕作が、部長になり、取締役になり・・・社長になり、会長にまでなっていったようですね。
なかなかのやり手で、女性にもモテていて、面白かった記憶があります。
弘兼さんが漫画家になる前、3年間、松下電器(現在のPanasonic)にお勤めされていた経験が生かされています。
そんな弘兼さんは1947年生まれということで、もう70代になられていました。
漫画家は定年がありませんから、ずっと現役ですが、近年は人生や生き方に関するエッセイを書かれておられます。
『弘兼流 60歳からの手ぶら人生』
『弘兼流 60歳からの楽々男メシ』
『一人暮らしパラダイス』など
サラリーマンではないからこそ、「退職後も肩書きを振りかざしている老人は嫌われる」などとハッキリ書いてくれているのが心地良いです。

弘兼流 60歳からの幸せな人生の条件
弘兼さんは、60歳から幸せに生きるためには、次の4つの条件に当てはまることをすると幸せになれると説いています。
- 好きなこと
- 得意なこと
- 他人に迷惑をかけないこと
- 人の役に立つこと
そして、人間は誰かの役に立てることが最大の幸せなのではないかと。
70代になっている人がそう言っているのだから、説得力があります。
そして、この4つに当てはまらないことは「やめる」のが良いと。
60歳からの幸せな人生を送るためにやめたら良いこと
弘兼さんは具体的にたくさんの「やめたらいいこと」を提案してくれています。
「年賀状をやめる」「お中元・お歳暮をやめる」などは、今年、いますぐにでもやめたらいいと思います。
特に、これから年金生活に入り、交際費が嵩張るのはツライと思いながらも、毎年もらうからあげなければならないと思い込んでいるのは、嫌ならさっさと自分から先に止めればいいと私なんかは思いますけどね。
最初の年は気になるかもしれませんが、お互いにお金を使わなくて済めば助かるはずです。
お金が有り余っているなら、続ければいいけど、お金がないと言いながら「しなければならない」と決めつけて続けるのはやめたらいいですよね。
私がやめようと思ったことを3点紹介します。
老後の楽しみ
日本人には楽しみを後にとっておくタイプの人が多いようです。
でも60歳を過ぎたら、もう十分「後」なので、これ以上「後」になったら、元気かどうか保証がありません。
新型コロナウィルスによって、いつでも行けると思っていたところに行けなくなる事態になって初めて、改めて「行けるときに行っておこう」と思った人が多いのではないでしょうか。
私は旅行が大好きです。
父や母が何度も海外旅行に行って楽しんでいたのも60代から70代前半でした。
エネルギーを温存するのは、もったいない結果になりそうです。
本当に年をとったら、あんまり動かなくても楽しめることをすればいいので、旅行はとにかく来年の後半あたりから、どんどん行こうと思います。
だから「老後の楽しみ」なんて考えません。
それから、定年が延長され、ずっと働き続けることになりそうな現在、いつから「老後」?
まず「老後の楽しみ」という言葉自体が死後になりそうな予感がします。
終活
終活が流行して、自分のお葬式やお墓、戒名をどうするか、自分が死んだ後のことまで細かく指定する人が増えているようです。
弘兼さんは、大事なのは、残された家族に迷惑をかけないことで、死んだ後のことは家族が好きなようにしてもらって構わないと言われています。
同感です。
下手に何か言い残して、面倒をかける方が良くないですよね。
私も自分の後始末だけ、出来るだけちゃんとして、後はお任せしようと思います。
他人にとっての「いい人」
「いい人」は、周りの人間の願望を満たす存在です。
弘兼さんは、これまでさんざん誰かにとっての「いい人」を演じ続けてきたのなら、これからは自分にとっての「いい人」を目指しましょうと言ってくれています。
他人に嫌われないように、仕事をうまくやっていくために、敵を作らず安全に生きるために、頑張って「いい人」をしてきましたよね。
これからは他人から好かれることより、自分が自分を好きになる方が素敵なのです。
さいごに
自由を手に入れる60代からの暮らしは最高です。
しなければならないと思い込んできたことを次々とやめて、どんどん楽になったらいいですよね。
やりたいことをやって好きなように生きる。
ただ、その時に、「周りに迷惑をかけず、最後の最後まで人の役に立つ」ことができる人生だったら、本当にいいなと思います。
早期退職して8年経って、ようやく「もっと人生を楽しもう」と思えてきました。
まだ、現役の方々は、なかなかそんな余裕を持てないかもしれませんが、ぜひこれからの生き方を考える参考にされたら良いのではないかと思います。
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