整理収納コンサルタント本多さおりさんの『暮らしをまわす ためず まよわず よどみなく』を読みました。
小さいお子さんが2人いて、「時間が足りない」「人手が足りない」「毎日やることが尽きない」状況です。
「それでも、小さな工夫と心がけで家事がスイスイ進む、イライラしなくなる」ってすごいですよね。
本の最後の部分に、さおりさんとアンガーマネジメントの専門家の方の対談が載っています。
子どもが言うことを聞かなくてイラっ!
いつも帰りの遅い夫にムカッ!
毎日怒ってばかりでは疲れます。
こみあげてくる怒りの感情をコントロールする方法と怒っている自分が嫌になる自己嫌悪の対処法について書かれているのもとっても参考になります。
私自身は、今はもう退職後のひとり暮らしなので、イラっとしたりムカッとしたりという場面がなくなりましたが、かつての自分の感情が蘇ってくるとちょっと苦しくなりました。
あの時、こんなふうにすれば良かったんだな・・・と悔やまれます。
もう子育て終わってしまったという人にとっても、人間関係や時間の使い方の面で参考になることが多いと思うので、紹介します。

暮らしをまわす
じっくり、丁寧に暮らしを楽しみたいと思っても、子育てママは1日をまわすことで精一杯。
ならば、それができるだけスムーズにまわるようにその障害になるものを取り除くことが必要です。
- ためない
- まよわない
- よどませない
溜まってしまったタスクやモノ、汚れに向き合うのは億劫で退治するのに時間がかかります。
迷って立ち止まってだらだら時間を使ったり、先延ばしすると、だんだん暮らしの流れが淀んできます。
さおりさんは、忙しいからこそ、毎日マメに「悩まずに、簡単で、短時間でできる」家事をし続けているのです。
暮らしは段取りが9割
旦那さんが、朝早く出勤し、夜子どもが寝るころ帰宅する家庭では、家事も育児もほとんどママ1人でこなします。
1人で2人の子どもの世話をするときは、確かに「段取り」が上手じゃないとまわりませんよね。
家事のどれを先にして、どれを後まわしにすると時間を節約して手際良くできるか、家事の順番がとっても大事。
翌朝の分のことを前日の夜やっておくとスムーズですよね。
旦那さんにどの部分を担当してもらうか、段取りがきちんとできていないと手伝ってもらうことすらできません。
昔の私は、そういうことがうまくまわせていなかったなぁとつくづく思います。
子どもたちのおもちゃ箱にキャスターをつけておくとスーッと移動させることができて、掃除機がけもスムーズ。
そして、吊るす収納もうまく取り入れて、とにかく床に直置きしないのが、一番です。
ガミガミ母ちゃんになる前に家族が家事に参加しやすい工夫
「ガミガミ母ちゃん」に誰もなりたくないのですが、なりますね。
いつも「片づけなさい」って言わないと子どもも旦那さんも片づけないし、片づけると「あれはどこ?」と何回も聞かれる。
そういう場合は、その収納が「家族にはわかりにくいというサイン」であるとさおりさんは言います。
そして、子どもでもわかるような収納、子どもが自分で片づけられる収納にすれば良いということなのです。
ポイントは3つです。
- 見える化
- 同類はまとめる
- アクション数を少なく
文字が読めない子どもでもわかるように写真やイラストをラベルにしてカゴに貼ると自分で片づけられるようになります。
本多家では、おもちゃは1軍と2軍に分かれていて、どちらも子ども自身が自分で取れる位置に置いてあるので、自分で出してきて自分で片づけるようですよ。

着替えまで、子どもがパッと見てわかる「取り出しやすい場所」にワンアクションで取れるように置くというのも素晴らしいテクニックです。

旦那さんがなかなか片づけてくれない場合も、旦那さんの動線を考えて、相談して置き場所を決めるとそこが定位置になります。
モノの置き方も自分だけがわかるのではなく、誰が見てもわかりやすい状態にしておくと使った人が元に戻しやすいですね。
アンガーマネジメントが大事
子どもがなかなか保育園にいく準備をしない時、なんで私ばっかりって旦那さんに向かって思う時、そもそも人はなぜ怒るのか・・・。
さおりさんの素朴な疑問、重要ですよね。
自分の期待や理想と現実との間にギャップがあると、自分が考える、こうある「べき」やこうする「べき」と現実に起きていることが違っていてイラっと怒りを感じるものなんだそうです。
怒りの感情が発生すること自体は、全然悪いことではないのですが、問題はその表し方なんですよね。
- 大きな声で怒鳴る
- 相手を傷つけるようなことを言う
- ものに当たる
- 暴力をふるうなど相手を攻撃する
「大きな声を出すと子どもが言うことをきく」経験が記憶となって繰り返されると、しょっちゅう怒鳴る親になってしまうのです。
最初は少し大きい声を出せば、言うことを聞いたのに、子どもも慣れてきてもっと大きな声を出さないと言うことを聞かないというようになっていってしまう・・・。
その通りですよね。
そして、そんな怒りっぽいお母さんになった自分が嫌だなって、みんな思ってますよね。
まずいのが、子どもは親を見て育つので,怒りの表し方が親をまねることが多いそうです・・・。
怖いね。
怒鳴る効果は薄れているのに、怒鳴るのが癖になってしまってやめられなくなるのです。
カッとなったら、クールダウンしていったん落ち着きましょう・・・。
クールダウンの方法は
- 深呼吸をする
- 背伸びやストレッチで筋肉をほぐす
- 好きな言葉や「大丈夫」「気にしない」「気楽に行こう」などリラックスする言葉を言う
- 6つ数える
- のんびりした歌を歌う
- 落ち着く音楽を聴く
- 赤ちゃんの頃の子どもの写真を見るなど
私は、なかなか謝らない子ども相手にイライラしてしまって、叩いてしまったこともあります。
大きくなって、思春期になってからは、子どもの方が私と口をきかない時期もありました。
辛かったですね。
お母さんには心のゆとりが大事です。
さいごに
結婚して、子どもを育てて、母親という役割を演じさせてもらって、学ぶことがたくさんありますね。
娘の結婚式の時、新婦からの手紙で「お母さん、今までありがとう」って言われた時、「こちらこそ母親にしてくれてありがとう」って思いました。
今から思えば本当に未熟者でした。
なんであんなに怒ってばかりいたんだろうって後悔しています。
もっと育児を楽しみたかった。
だから、これからママになる人、今まさに子育て中の人、こんなふうに上手にやれている人のやり方をどんどん真似したらいいです。
そして、さおりさんのように、イライラしているという自分の状態を受け入れて、そうならないようにどうしたらいいかって考えられたらいいんだと思います。
いつか孫ができたら、私はどんなふうに娘を応援していけるかなって思いながら読みました。
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