腎臓は「血液をきれいにしているろ過装置」です。
大事な臓器なのに、かなり悪化するまで自覚症状がほとんどなく、病気に気づくのが遅れます。
腎臓の働きが悪い状態が3ヶ月以上続くと「慢性腎臓病」となり、日本では成人の8人に1人は患っているというのです。
尿検査で引っかかるけど、精密検査に行っていないという人はいませんか?
いきなり『人工透析』とまではならなくても、将来そうなる恐れはあり、気をつけないといけません。
だって、腎臓は一度悪くなると、もう良くなることはないのですから。
そう思うと最後まで、そっと大事に大事にしていかないといけない臓器ですよね。
実は、大切な友人が腎臓を悪くしてしまいました。
だから、他人事とは思えず、この本を真剣に読みました。
そして、これはまだ知らない人に伝えておいた方がいいと強く思ったのです。
難しいことはわからないので、本当に大事だと思うことだけを書きます。
どうぞ読んでみてください。

リンが血中で高濃度になると「細胞毒」のように働く
腎臓の濾過機能の主役となっているのが「ネフロン」というものだそうです。
腎臓には、心臓が送り出す血液量の4分の1が流れ込んでいるのですが、ネフロンはそうした流入する血液を次から次へと濾過しています。
リンは骨や歯の正常な発達に不可欠な成分なのですが、(リンは)食品中に広く分布し、さらにリン含量の高い食品が多いため不足することはほとんどないそうです。
現在の日本の食生活では、加工食品の利用が増えていることに伴って、食品添加物として使われている各種リン酸塩の摂取が多くなっているため、リン欠乏よりもむしろリンの過剰摂取の方が問題となっています。
リンが血中で高濃度になると「細胞毒」のように働くのです。
リンを体外に出せずに血中にためるようになってしまうと、高リン血症(血中リン濃度高値)、動脈硬化(血管石灰化)、成長障害、心肥大、 骨粗しょう症、性腺・胸腺・皮膚の萎縮、老人肺(肺気腫)、サルコペニア(筋肉量の減少)、感音性難聴、認知症、慢性炎症、寿命の短縮など多岐にわたる疾患が降りかかってくるそうです。
リンを必要以上に摂っていれば、リンを排泄する腎臓に負担がかかり、腎機能がより早く衰えるのです。
歳をとったら、いつまでもリンの多い食べ物を摂ってはいけない
歳をとったら、いつまでもリンの多い食べ物を摂ってはいけないのです。
そのため、次の対策が必要です。
- 体内に入ってくるリンの量を薬で減らす。
- CPP(リン酸カルシウム結晶のコロイド粒子)の発生を抑える
- 日々の食事で口から入るリンの量を減らす
どんな食べ物にリンが多く含まれているか
では、どんな食べ物にリンが多く含まれているかというと、
例えば
「肉や乳製品」「ラーメン」「ファストフード」「スナック菓子」「スーパーやコンビニのお惣菜」
食品添加物を入れた加工された食べ物ですね。
リンを減らすことは最強のアンチエイジング
リンは老化加速物質なのです。
リンを必要以上に摂っていれば、リンを排泄する腎臓に負担がかかり、腎機能がより早く衰えるのです。
腎機能が落ちるとともに血液中にリンが溜まるようになると、細胞毒のCPPが増え、血管や細胞に障害をもたらして老化や病気をどっと勢いづけるんだそうです。
普段の食生活で口から入るリンの量を抑えていけば、老化スピードは抑えられるのです。
リンは知らず知らずのうちに口に入ってきています。
「食品から入るリン」と「添加物から入るリン」で必要量の3倍くらいのリンを摂っている人が多いそうです。
リンは無味無臭で、見えないので、リンを摂っているのかどうか、わかりにくいですよよね。
吸収されやすいリンと吸収されにくいリン
「有機リン」と「無機リン」があります。
有機リン
有機リンは、肉類、 魚介類、卵、乳製品、野菜、穀物などに広く含まれます。
食品中の有機リン含有物はタンパク質含有量に比例することが多く、このため、肉、魚、牛乳やチーズなどのタンパク質食品に多い傾向があります。
ただし体内への吸収率は20〜60%と食品によってかなり違いがあるようです。
無機リン
無機リンは、食品添加物として使用されているリンです。
ソーセージやハム、ベーコンなどの加工肉、干物や練り物、スナック菓子、インスタント麺、ファーストフードなど、ほとんどの加工食品に含まれています。
体内への吸収率は90%以上で、口から入った添加物の無機リンは全て吸収されてしまうと思った方が良いそうですよ。
加工肉は、無機リンが多く含む添加物が含まれているから良くないのですね。
食品添加物を減らしたい人のための12の心得
食品添加物は、保存のために必要であったりするのですが、過剰に摂るのは避けたいですね。
食品添加物を減らしたい人のための12の心得が書かれていました。
- ハム、ソーセージ、ベーコンなどを減らす
- 魚肉ソーセージ、かまぼこ、練り物などを減らす
- なるべく「元の素材がわかる食品」を買う
- カップラーメンを減らす
- 「とんでもなく日持ちがするもの」は買わない
- 「いかにも着色料を使っていそうな食品」は買わない
- スナック菓子はなるべく個別包装してあるものを買う
- なるべく手作りのものを食べる
- ファーストフードを食べる機会を減らす
- 「下茹で」「茹でこぼし」などの工夫をする
- 値段が安すぎるものには注意する
- 食品表示ラベルを見て「〇〇料」「〇〇剤」という表記の多いものは買わない
すでに腎臓がかなり悪く、高リン血症になっている人の場合は別だけど、現在健康で、腎機能に特に問題がない人ならば、「なるべく」「できるだけ」「自分にできる範囲」で食品添加物を抑え、「リンの摂り過ぎ状態」にブレーキをかけていくことが必要ですよという優しい書き方でした。
本当はもっと強くリンの摂りすぎが危険と書きたいところなんだと思いますが、そこまでの統計が取れていないようです。
でも、いずれ証明されていくでしょうね。
やっぱり食品添加物は、できるだけ避けたい。
5の「とんでもなく日持ちがするもの」は買わないはすごく共感します。
私は、以前、◯◯◯◯パンの◯◯◯パックが大好きで、子どもと一緒にいろいろな種類のを食べていたのですが、あるとき、フッとなんで卵やボテトサラダがこんなに日持ちするの???と素朴な疑問を持ちました。
家で作ったら、すぐ悪くなるものなのに、なぜ常温で何日も???
そう思ったその日から、もう◯◯◯パックが食べられなくなったのでした。
1日の座位時間が長い人は寿命が短い
宇宙の無重力空間では、地上の約10倍のスピードで骨が衰えてしまうそうです。
リンとカルシウムを骨にためることで骨が硬くなります。
動かないと骨の中のリンとカルシウムがどんどん流出して退化していってしまうのです。
#実際、私は左手を骨折して1ヶ月ギプスをしていただけで、左手の握力が極端に減ってしまいましたよ。
尿として排出するリンが増えると腎臓は負担が大きく、機能が落ち、老化が加速していきます。
体をろくに動かさない生活が骨や腎臓を弱らせ、「食品添加物の多い食生活」も腎臓を弱らせます。
だから、なるべくこまめに体を動かして骨中のリンが漏れ出さないようにしていかなくてはならないのです。
「運動」と「食事」に気をつけてリンを減らしていく姿勢が、骨や腎臓を守っていくことにつながるのです。
さいごに
「リン」は欠乏より、摂りすぎに要注意なのだという警告です。
添加物に気をつけてリンを摂りすぎないようにしていかなければなりません。
腎臓は生命を守る臓器です。
リンは老化と寿命を左右する物質です。
リンをコントロールし、腎臓の機能をキープしていくことが私たちの生命を長く輝かせることにつながるということを知ったので、不十分ながら自分が学んだことを紹介しました。
将来、人工透析で苦しむ人が1人でも少なくなるよう、祈っています。
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