老親の家を片づける 「老い」の前に片づけ終える必要あり 団塊の世代はゴミ屋敷予備軍by阿部絢子

広告

『老親の家を片づける ついでにわが家も片づける』を読みました。

著者の阿部絢子さんは、生活評論家・消費生活アドバイザー・薬剤師という方です。

現在70代で、(2010年当時)89歳のお母様が突然熱中症で倒れて救急車で運ばれたという内容なのでリアル感満載でした。

病院から連絡を受け、慌てて実家に戻ってみたら、家のなかがとんでもない状況になっていたというのです。

お母さんは80代でもまだピンピンしていて、趣味の華道に励んでいるので、まさか散らかり放題になっているとは思いもよらなかったそうです。

お母さんは片づけが苦手な人だった

亡くなったお父さんが片づけ上手な人で、お母さんの方は片づけ力が身についていない人だったようです。

使いもしないモノを捨てずにしまっておくことを繰り返していれば、そのうち家のそこかしこにモノが山積みになっていくわけですよね。

食事の支度はしているけれど、段々と調理済み惣菜を買うようになり、プラスチックトレイが溜まっていくのに、ゴミを出し忘れ、どんどん溜まっていく。

それでいて、趣味の華道やお友達とのランチには張り切って出かけて行く。

阿部さんは年に1、2回帰省されていたのですが、「異変」に気づかなかったのは、お母さんが直前に慌てて押入れに押し込んでいたからのようです。

それが突然の入院で留守宅に入ってみて、そのあまりの汚さにびっくりしたということなのです。

引っ越しゼロでモノは溜まり放題

引っ越しゼロの一軒家はモノが溜まり放題になりがちです。

リフォームでもすればその際にモノの見直し機会がありますが、それもない場合、ずっと昔からのモノが残ったままです。

私の実家も土蔵の中に明治生まれの祖母が持ってきた嫁入り道具や報恩講という行事で使用する30人分の御膳や座布団などが置いてありました。

母は「捨てられない」と主張しましたが、私は自分が今捨てなければ結局娘たちが困ると判断し、ほとんど処分しました。

その掃除中に気管支炎になって咳が止まらず声まで出なくなったという大変な作業でした。

阿部さんもお母さんが退院する前に急いで片づけなければと思い、業者に廃棄をお願いしています。

結局、お金も時間もかかるけど、離れたところに暮らしているとやむを得ませんね。

人のモノは要る・要らないの判断が難しい

人のモノとなると、たとえゴミのように見えても簡単に捨てるわけにいきません。

阿部さんが考えるモノの要・不要を判断する条件は

1 5年以上使用していない
2 何年も散々使用して、デザインや機能が古くなった
3 修理して使用できるが、費用がかかる
4 存在すら忘れていた
5 未練や物語がない思い出の品

このうち2つでも当てはまったら「捨てる」

即断即決で進めないと終わらず、幾日もかかると費用も大変なので、要らないと判断したモノをどんどん業者さんに運んでもらう手順で進めたそうです。

その途中、階段下押入れにあった木製の大きな米びつに大きな穴が空いていて、さらに壁にも大きな穴が空いていたそうな・・・。

ゾッとしたと書いてあるのを読むだけで、さむ-くなりました。

不衛生な状態のところにいたら、誰だって病気になりかねません。

親にとっては「自分の大事な所有物」

親が、家にあるモノすべて「自分の所有物」と思い、それらは決して「不要なモノではない」と思い込んでいることが多いです。

阿部さんが大量にある傘を処分する際、状態の良いモノだけ残したにも関わらず、お母さんから「私のお気に入りの傘を捨てた」と怒られたそうです。

私も、私から見ると明らかに不要なモノを処分した時、母から「そんなに捨てたければ、私が死んでから捨てればいい」と言われ、嫌な気持ちになったことを思い出してしまいました。

80代になったら、もう捨てることが難しい

30代・40代の人はわからないだろうけど、50代・60代になると力仕事をするのがとても疲れるのです。

もちろんいくつになっても元気な人はいっぱいいます。

それでも80代にもなると、自分の力で大きなモノを動かすことは難しいです。

無理してケガをしてもらっても困りますからね。

だから、片づけは80代になるまでに、とにかく60代・70代のうちに終わらせておきたいものです。

実は今の60代=団塊の世代は怪しい

今60歳の私より少し年上の団塊の世代の人たちは、現在80代の人たちよりモノを抱え込んでいる可能性があります。

阿部さんがシニア向け片づけアドバイスに訪問した家のほとんどが、リフォームの跡形もないほどモノが溢れていたと言うのです。

この時代の人たちは、高度経済成長の申し子であり、「消費生活世代」そのものです。

消費することが豊かさの証であり、モノを買うことが喜びの時代でした。

だから、本質的に買うのが大好きでやめられない人が多いのです。

また、日本人は農耕民族DNAにより、1年かけて育て収穫した米を大切に保存し決して無駄にしないという考えが染み付いています。

一度手に入れたモノはもったいなくて手放せないと感じるのはそれに由来するのではないかとのこと。

「買うのが大好きで手放さない=溜まる」に「老い」が加わると、モノが収納場所から溢れ、散乱し、ゴミ屋敷化するのです。

さいごに

年をとると動くのが面倒になり、自分のすぐ近くにモノを置くようになります。

あっと言う間に部屋にモノが溜まっていきます。

実は私もケガをした時、布団の周りに食べ終わったモノや脱いだ服など何でもかんでも置きっぱなしにしていました。

片づける気力もなかったです。

そんなゴミだらけの中にいると、その状態に何も感じなくなっていくんですよね。

60代以上の人はちゃんと人生の後始末に取りかかりましょうと呼びかけたいところですが、残念ながら私の周りの人たちも「捨てられない」と主張する人がほとんどです。

親が60代以上という若い世代にお願いした方が良さそうです。

60代以上の人たちは基本的に捨てられない世代なのです。

多少嫌なことを言われるかもしれませんが、片づけを手伝ってあげてほしいです。

押入れの中に使わないモノがいっぱい入っているはずです。

子どものモノをずっと保管している人も多いと思います。

捨てる決断ができないのです。

ぜひ実家へ行った時、自分の荷物を処分してきてください。

そして、ついでに親のモノも一緒に捨てようかと声をかけてあげてほしいです。

多分、いつか使うかもしれないからとっておくと言われるでしょうけどね。

『老親の家を片づける ついでにわが家も片づける』は、切実な現代の問題提起本でした。

片づけるべき家がある人はぜひご一読を。

阿部絢子さんの著書

ひとりサイズで、気ままに暮らす』(大和書房)
老いのシンプル節約生活』『老いのシンプルひとり暮らし』(だいわ文庫)
ひとり暮らしのシンプル家事』(海竜社)
案ずるより、片づけよう 住まいの老い支度』(講談社)
おひとりさまの老後を楽しむ処方箋』(主婦の友社)

ブログランキングに参加しています。
下のお花を「ぽちっ」と押して、応援していただけると嬉しいです。

にほんブログ村 その他生活ブログへ

あわせて読みたい

広告

この記事を書いた人

さわこ

さわこ

スタジオSeriオーナーの目標は、「健康」と「ゆるいミニマリスト」

みんなが、心と身体をリフレッシュして、笑顔で元気になったらいいなと思って、いつもスタジオにお花を飾り、お掃除してます。「汚部屋脱出」のために、整理収納アドバイザー1級、生前整理アドバイザー1級、清掃マイスター1級を取得しました。いらないモノをすべて断捨離して、スッキリ暮らしたいです。ずっと頑張りすぎてきたから、これからの第2の人生は、楽しいことだけやっていきます!